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    これからIターンを目指す人へ(麻生翼)

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    要旨

     これからIターンを目指す方々に、4つのメッセージをお送りしたいと思います。(1)仕事探し(づくり)が肝要。(2)移住者同士のつながりをつくること。(3)地元の人とのつながりをつくること。(4)決め手は五感と直結した「ありのままの心の声」。Iターンについて、ご相談がありましたら、ぜひ、ご連絡ください。

    山スキー
    山スキー


    本文

     わたしは、生まれてからずっと都市で暮らしていましたが、3年前、北海道の田舎(下川町)に移住しました。いわゆるIターン者です。田舎には、都市にはないとても大きな価値があると感じて移住しました。「アドバイス」というほどではありませんが、わたしが田舎で感じていることを、ざっくばらんに書きたいと思います。

    (1)仕事探し(づくり)が肝要
     当然ですが、移住後の暮らしに不可欠なものは仕事です。田舎にもアルバイト的な仕事は、ちらほらありますが、それだけで生活が成り立つような、やりがいのある仕事を見つけることは容易ではないでしょう。移住を心に決めても、仕事がないために移住できない人、また、移住後の仕事が合わなくて、結局、出て行くことになった人も、たくさんいるようです。 「自分に合う仕事を探す」だけでなく、「自分に合った仕事をつくり出す」、「自分に合った仕事に変える」といった能動的な姿勢も必要でしょう。それぐらいの気概を持つことが大切です。なお、田舎では、「仕事」と「プライベート」の境があいまいです。

    (2)移住者同士のつながりをつくる
     仕事以外のプライベートについて言えば、「地域に住む移住者同士のつながり」と「地元の人とのつながり」の両方が充実していることが、とても大切です。まずは「移住者同士のつながり」について説明します。 移住者同士は、価値観も近く、安心感があります。気楽に集まって、さまざまな悩みについて相談することもできます。今住んでいる地域は、移住者が多い町で、「10人ぐらいの飲み会で、ふと気がついたら、全員移住者だった」ということもありました。「移住者が移住者を呼ぶ」といわれますが、これは、ある程度気心が知れた移住者がいると、とても暮らしやすくなるということです。移住先に気兼ねなく相談のできる先輩移住者がいるかどうか、ということも大切なポイントだと思います。

    (3)地元の人とのつながりをつくる
     地元の人とのつながりも、生活をとても豊かにしてくれます。わたしは、移住後に狩猟免許を取得して、地元の猟友会に所属しています。私以外の会員は、全員地元のご年配の方々ですが、猟そのものの技術、捕獲した獲物の処理についての技術など、すばらしいものをお持ちです。地域の山々を自分の庭先のように歩く方々から得られるものには、ことばにできない奥深さがあります。わたしにとっては、それが田舎の最大の魅力です。移住の後は、あなたも地域住民の一人です。地元の方々と積極的に接し、先人の営みに学びながら、より良い地域づくりの一役を担ってください。
     「撤退の農村計画」では、拠点集落で山野の恵みを利用する技術(狩猟の文化など)を確実に残すことを提案しているようです。担い手がいなくては、知識は残っても、知恵は受け継がれていきません。単なる知識ではなく、生きた知恵を残すという意味でも、地元の人とのつながりをつくることには大きな意義があると思います。

    (4)決め手は五感と直結した「ありのままの心の声」
     メディアが報じるイメージや自分の思い込みではなく、田舎に行って、そこに暮らす人々の話をよく聞き、一緒に汗を流してみてください。それですべてがわかるということではありませんが、何かが変わるでしょう。その結果、心の声が移住すべきと語りかけるなら、あとは決意するだけです。きっと後悔のない決断となることでしょう。

     「(わたしが住む)北海道下川町に行ってみたい!」「興味がある!」など、ご相談がありましたら、麻生(tsubasa0831@gmail.com)に、ご連絡ください。


    この記事の引用で必要と考えられる情報は次のとおりです

    著者:麻生翼
    該当ページの題名:これからIターンを目指す人へ
    ウェブサイト名:撤退の農村計画
    URL:http://tettai.jp/info/isrr_m12001.php
    該当ページの更新年月日(内容の更新のみ):2012年5月16日





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